網膜剥離体験記⑩

術後1日目、朝起きた時、目は思ったほどは痛くはない。

ただ、無痛という訳にはいかず、チクチク痛む。
例えるならば、目の表面に魚の小骨が沢山刺さっている感じ。

すごく痛くはないけれど、ボチボチ痛い。

目薬を差すときと診察の時以外は眼帯をして目を保護しているため、手術をしていない目だけで過ごさなければならないのでやや不便。

もっとも、硝子体にガスが入っているため、手術をした目では何も見えないのですが。

うつぶせ寝は続き、顔枕の中に熱がこもる息苦しさと、胸やあばら骨の圧迫痛に加え、額の痛みがかなり強くなってきた。

基本的にはうつぶせ寝で過ごすようにしていたのですが、額の痛みに耐えられなくなると、起き上がり額をマッサージして再び寝る、を繰り返す。

額の痛みのせいで、たびたび眠りから覚醒する。

その時以降の額の痛みは、「おでこが死ぬ」と独り言を言ってしまうくらいの痛み。

そしてさらに、頬骨の痛みも加わってきた。

最初は柔らかくて心地よいと思っていた顔当てクッションは、もはや快適でも何でもない。

ただただ痛い。

しかし、顔当てクッションなしでのうつぶせ寝はさらに辛い。

試しにタオルを額に当ててうつぶせ寝をしてみたら、額の痛みは増強。

仕方がないのでひたすら我慢です。

そうそう、良いこともありました。

掛布団を胸当てクッションの代わりに使ったため、掛布団を使えない状態だったのですが、看護師さんが掛布団をもう1枚持って来てくれました。

ううっ、ありがたい。

シャワーは術後3日目からなので、蒸しタオルを4枚渡してもらい、体を拭く。

蒸しタオルは思ったよりも気持ちが良くて、ちょっと極楽でした。

その夜は、おそらく額の痛みで何度か目を覚ますんだろうな、と覚悟はしていたのですが、実際は痛み以外の原因で起きることになってしまいました。



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